コンパクトディスク


 所有しているCDの中から気に入っているものを紹介します

           
 
 
 
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(45) 交 響 曲

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」
クリスティアーネ・エルツェ (ソプラノ)
ペトラ・ラング (アルト)
クラウス・フローリアン・フォークト (テノール)
マティアス・ゲルネ (バリトン)
ドイツ・カンマーコーア (合唱)
指揮 パーヴォ・ヤルヴィ
ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン


 今年もまもなく第9と言えばこの第9番「合唱」の季節がやってきます。日本だけだそうですね年末になるとどこのオーケストラも挙ってこの曲を演奏するのは・・・ 長らく第9の名演奏の決定盤と言われ続けたフルトベングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団ですが、1951年7月にモノラル録音されフルトベングラーが入場する際の足音が録音されたものが、足音入りなどと明記されたCDをもっていますが、現在でもこれが第9のベストワンと言う人が数多いことは承知しています。しかし、如何せん音が悪すぎます。これを推奨する人は音の悪さ、雑音は耳のフィルターを通して聞くので気にならないと言います。音楽を聞く人はこうでなければならないと確かに思います。でも、クラシック音楽ファンでありオーディオファンでもある者には、もう少し音が良ければと思わざるを得ません。
 そこでSACDのこの第9です。ドイツ・カンマー・・・・は、日本語ではブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団で、1980年に創設され31年しか歴史のない室内管弦楽団です。ヤルヴィの演奏もテンポが速くアクセントの効いた現代的な演奏です。管弦楽も合唱も室内楽の少人数の第9のひとつの例示を示したものではないでしょうか。録音も優秀です。

RCA BVCC-10004 SACD・CDハイブリッド盤 (録音) ★★★★★  (2011.11.14)

(44) 協 奏 曲

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
ピアノ協奏曲第3番ハ短調 作品37
ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 作品73「皇帝」
アルトゥール・ピツァーロ (ピアノ)
指揮 チャールズ・マッケラス
スコットランド室内管弦楽団


 このところSACDしか買っていない。ベートーヴェンのピアノ協奏曲のSACDがあったので早速購入した。それがこれだ。独奏者も指揮者も楽団も自分にはまったく馴染みがない。普通のCDならまず買わないだろうが、SACDだから買ったという単純な購入の動機である。第3番、第4番はともかく第5番「皇帝」も何だかモーツァルトの協奏曲を聴いているような感じがする。室内管弦楽団のバックだからこんな感じかもしれないが、独奏者もショパンやモーツァルトを弾いているような感じだ。難しく考えないで、くつろいだ時にバック音楽として聞くには、よいベートーヴェンではないだろうか。そういう意味では、第4番は最高である。録音もなかなか良いもので、定位感、音の広がりは申し分ない。

LINN CKD-336(輸入盤) SACD・CDハイブリッド盤 (録音) ★★★★★ (2011.10.30)

(43) 交 響 曲

アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)
     
交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
指揮 佐渡 裕
ベルリン・ドイツ交響楽団


 2008年10月21日ベルリン、フィルハーモニーで行われたライブ・レコーディングである。佐渡裕は、1961年京都市生まれで堀川高校から京都市立芸術大学音楽学部フルート科を卒業し、レナード・バーンスタイン、小澤征爾に師事した指揮者である。テレビ番組「題名のない音楽会」の5代目司会者としても2008年4月から担当している。佐渡の指揮は、山本直純を彷彿させるような指揮振りと思えるがいかがだろうか。解説書を読むと、『聴衆は固唾を呑んで聴いていた、演奏後はブラボーの嵐でオーケストラが去った後も舞台に呼び戻された。』とある。汗を飛ばしながらの熱演というような姿を想像させるが、そのライブ録音のこのSACDを聞いていると、そんなことは感じさせないごく普通の演奏である。でも、なかなかの名演奏だと思う。

エイベックス AVCL-25442 SACD・CDハイブリッド盤 (録音) ★★★★★ (2011.10.08)

(42) 協 奏 曲

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
    
フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299
クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
ジャン・ピエール・ランパル (フルート)
リリー・ラスキーヌ (ハープ)
指揮 ジャン=フランソワ・パイヤール
パイヤール室内管弦楽団


 これは、オーディオメーカーであるエソテリックがアナログ録音された名盤をSACD化している一連の製品の中の一つである。1963年に録音されたものであるが、レコードで同じものを持っているがレコードの解説を見るとパイヤール室内管弦楽団の前身、ジャン・マリー・ルクレール合奏団時代の録音とあった。パイヤールに改名は1959年なので同じメンバーで63年と58年に録音しているので、レコードは58年盤ということになる。
 今回、63年のSACDと58年のレコードを聞き比べて見たが、清楚で華やかな演奏でフランス的な香りがする演奏だと思う。SACD化されて格段に音の広がりフルートとハープの定位が定まっていい感じである。レコードの方は、音が中心部に集まって広がりが全くない。この曲の名盤の一つなのでSACD化されたものを一聴する価値はあると思える。
 また、これもデジパック仕様なので所有感を満足させるものがある。

エソテリック ESSW-90052 SACD・CDハイブリッド盤 (録音) ★★★★★ (2011.09.23)

(41) 交 響 曲

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
交響曲第7番イ長調作品92
指揮 カルロス・クライバー
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団


 ベートーヴェンの5番、7番は定番中の定番なので曲そのものは何も書くことはない。クライバー指揮のこれらの曲は、テンポは速くウィーンフィルも指揮棒に必死について行っているといった感じである。通常のCDは所持していたが、SHM仕様のCDがあったので購入した。前者のCDは、音が固くキンキンしたような感じの音質だったのでほとんど聴かなかったが、SHM-CDはカドがとれて滑らかで円やかな音に変身して大変聴きやすくなった。運命はあまり好きな曲ではなかったが、このSHM-CDを聴いてからはあまり聞かなかったこの曲をよく聴くようになった。最近SHM仕様のSACDも発売されたが、同じものを3枚も・・・・と思い購入していない。CDとSHM-CD明確に違いがわからない場合が多いが、これは明らかに違いがわかる。お勧めCDだ。

ユニバーサル・ミュージック UCCG-9701 SHM-CD (録音) ★★★★★ (2011.09.15)

(40) 協 奏 曲

ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調 BWV1042
2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043
ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 BWV1041
オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調 BWV1060
ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
指揮 ジェフリー・カヘイン
ロサンゼルス室内管弦楽団


 チェンバロ協奏曲第3番は、このヴァイオリン協奏曲第2番を編曲したものだがチェンバロの輝かしい音色によって原曲より明るい曲になっている。ブランデンブルグ協奏曲第5番にも曲想がよく似ている。そんな曲を1979年アメリカ生まれのヒラリー・ハンが演奏している。第2番は、2002年の23歳のときの録音である。彼女のヴァイオリンは、ヴィヨーム(1864年製)である。ハーンの演奏は、力みなどなくごく自然に演奏している。音の洗練度は際立ったものがある。
 このCDは、SHM仕様のSACD(ハイブリッドではなくSACD専用)として再発売されたもの。オーディオ的にもよい録音だと思う。ケースもプラスチックではなく「デジパック・パッケージ」なので高級感があり所有したくなるCDである。ただ販売価格が4500円と高いのが唯一の欠点。

ユニバーサル・ミュージック UCGG-9005 SACD (録音) ★★★★★  (2011.08.30)

(39) 管 弦 楽 曲

 日本の四季   編曲 藤掛廣幸
 春  早春賦 城ヶ島の雨 春の海
 夏  宵待草 この道 浜辺の歌
 秋  荒城の月 椰子の実 赤とんぼ
 冬 小諸馬子歌 叱られて 雪の降る町を
 ハインツ・ホリガー (オーボエ)
 イ・ムジチ合奏団

 イ・ムジチ合奏団は、毎年と言ってよいほど来日してビバルディの協奏曲「四季」をどの会場でも演奏している。この四季と同じように春夏秋冬に日本の歌それぞれ3曲を選んで演奏している。オーボエのホリガーも参加している。チェンバロがバロック音楽のような雰囲気をかもし出している。原曲の持っている雰囲気をアレンジで壊すことはなく良い演奏だと思う。
 録音も広がりを持って、ホリガーのオーボエをサポートしている。よい録音である。


PHILIPS  PHCP-2019 デジタル (録音) ★★★★★  (2011. 08.17)

(38) 協 奏 曲

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
フルート協奏曲第1番ト長調 K313
フルート協奏曲第2番ニ長調 K314
アンダンテハ長調 K315
ロンドニ長調 K184
シャロン・ベザリー(フルート)
指揮 ユハ・カンガス
オストロボスニア室内管弦楽団

 「ちょっとした軽く短い協奏曲」という作曲依頼により完成した2曲のフルート協奏曲は、第1番はオリジナルな曲であるが、第2番はオーボエ協奏曲を編曲したものである。編曲といっても高く移調して、フルート用に置き換えただけであるが、初めからフルート協奏曲として作曲されたような色彩を放っている。
 シャロン・ベザリーは、1972年イスラエルのテル・アヴィブ生まれで11歳からフルートを始めて14歳でメータ指揮イスラエルフィルハーモニー管弦楽団と共演してデビューした。使用しているフルートは、日本のムラマツの24kGOLDという特注のフルートだそうだ。ムラマツのホームページを見ると純金のフルートは900万円を越える高価なものだ。フルートは中央に定位して円やかに聞こえる。バックの室管弦楽も広がりを持って、フルートを包み込むように聞こえる。

BIS SACD-153901(輸入盤) SACD・CDハイブリッド (録音) ★★★★★ (2011.07.24)

(37) 協 奏 曲

フレデリック・フランソワ・ショパン(1810-1849)
ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11
ピアノ協奏曲第2番ヘ短調作品21
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
指揮 シャルル・デュトワ
モントリオール交響楽団


 「鍵盤の詩人」と呼ばれて親しまれているショパンは、ワルツ、プレリュード、マズルカなど数多くの親しみやすい曲を作曲したが、ほとんどが小品という珍しい作曲家でもあった。その数少ない大作である二つの協奏曲であるが、第1番は第2番よりあとに作曲されたが出版の順序が逆になったので1番になったとか、1829年の作曲ということはショパン19歳の作品なので後年の作品より内容が劣る、特にオーケストラのパートの作曲は欠点が多いと言わたり話題の多い作品であるが、第1番などはロマンチシズムに溢れた名曲である。
 アルゲリッチがデュトワのサポートを得て、1998年に録音したものがSACDとなって再発売されたので早速購入した。演奏はさすがにアルゲリッチで、ロマンチシズム溢れたこの曲を見事に演奏していて何ら不満は無いものであるが、録音であるがピアノは真ん中で定位し広がりもありピアにソナタであれは満点であるが、オーケストラがこぢんまりとして広がりがほとんどない。それと各楽章の終わりで、最後の音が余韻を残して静かに消えていくのが当然なのに、途中でプツリと切れてしまう。これには驚いた。こんなCDは初めての経験。EMIはこの事実を知っているのだろうか?この現象SACDにあり、CDには感じられなかった。

EMI TOGE-11071 SACD・CDハイブリッド盤 (録音) ★★★★  (2011.06.20)

(36) 管 弦 楽 曲

 ルロイ・アンダーソン(1908-1975)
  
舞踏会の美女 春が来た そり滑り ブルータンゴ
タイプライター トランペット吹きの休日 馬と馬車
トランペット吹きの子守歌 フィドル・ファドル タイプライター
シンコペイテッドクロック サンドペーパー バレエ
ワルツィングキャット  他全25曲
指揮 レナード・スラットキン
セントルイス交響楽団


 ルロイ・アンダーソンは、ハーバード大学で作曲を学んだ後、ボストンとニューヨークで作曲家・編曲家・指揮者として活躍した。親しみやすい3分前後の小品で知られている。3本のトランペットが主旋律を吹く「トランペット吹きの休日」が代表曲ですが、ブルータンゴ、シンコペイテッド・クロック、タイプライター、そり滑り、舞踏会の美女、ワルツィング・キャットなどが聴きどころだと思う。
 これらの作品は、アーサーフィードラー指揮ボストンポップス管弦楽団で演奏されることが多かった。このCDは、ポップス・オーケストラではなくフルオーケストラの演奏である。アーサーフィードラーの演奏に勝るとも劣らないもので、デジタル時代の決定盤ではないだろうか。
 それと、音の広がり奥行きなどオーディオ的にも聴き応えがある録音である。

BMG BVCC-37280 デジタル (録音) ★★★★★  (2011.05.22)

(35) 器 楽 曲

ペーター・チャイコフスキー(1840-1893)
バレエ組曲「くるみ割り人形」作品71a 
ニコラス・エコニム編曲
第1ピアノ  マルタ・アルゲリッチ
第2ピアノ   ニコラス・エコニム


 チャイコフスキーの最後のバレエ音楽である「くるみ割り人形」は、ドイツの作家ホフマンの「くるみ割り人形とハツカネズミ」という童話を、フランスの文豪デュマが脚色したものによっており、1891年から翌年にかけて作曲された。チャイコフスキーの3大バレエの「白鳥の湖」「眠りの森の美女」は童話的な題材を用いているが、大人の感覚での童話であるのに対して「くるみ割り人形」は全くの童心の世界を描いたものといえる。組曲であるので、「小序曲」「行進曲」「金平糖の踊り」「ロシア舞曲」「アラビアの踊り」「中国の踊り」「あし笛の踊り」「花のワルツ」の8曲から成り立っている。
 管弦楽曲であるが、1953年にキプロス島で生まれモスクワでピアノを習い指揮もやり作曲家でもあるエコノムが、2台のピアノのための曲に編曲した。
 演奏相手は、マルタ・アルゲリッチでソリストとして相当個性的なので、このような2台のピアノのための曲は、不向きと思っていたが、予想に反して素晴らしい演奏で管弦楽とは違った楽しい演奏だと思う。

グラモフォン POCG-9788 デジタル (録音) ★★★★★  (2008.12.24)

(34) 管 弦 楽 曲

ニコライ・リムスキー・コルサコフ(1844-1908)
交響組曲「シェエラザード」 作品35
スペイン奇想曲 作品34
エーリヒ・グルーエンバーグ(ヴァイオリン)
レオポルド・ストコフスキー 指揮
ロンドン交響楽団 (シェエラザード)
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 (スペイン)


 オーケストラから華麗なサウンドを引き出し、独自の美の世界を築き上げたストコフスキーの指揮によるシェエラザードである。このように演奏したら楽しく音楽が聴けるというポリシーでもって指揮している。やや、やりすぎという感もしないでもないが、面白さと愉快さは無類のものがある。ステレオ効果を遺憾なく発揮した演奏でもある。他の指揮者の演奏とひと味もふた味も違ったシェエラザードを聴くことが出来る。演奏しているロンドン交響楽団の面々も初めは戸惑ったであろうと思う。ストコフスキーはどのように楽員に話をし指揮をしたのか練習の模様を見てみたいものである。
 1964年9月のストコフスキー82歳のときの録音である。

デッカ UCCD-7022 ステレオ (録音) ★★★★★  (2008.02.10) 

(33) 管 弦 楽 曲

ニューイヤー・コンサート1987
喜歌劇「ジプシー男爵」序曲  円舞曲「天体の音楽」
アンネン・ポルカ  円舞曲「うわごと」
  ピチカート・ポルカ
皇帝円舞曲  円舞曲「春の声」  ポルカ「雷鳴と電光」
円舞曲「美しく青きドナウ」  ラデツキー行進曲 等
キャスリーン・バトル (ソプラノ)
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮

  
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 ニューイヤーコンサートは、毎年1月1日正午からウィーン・フィルハーモニー管弦楽団がウィーン楽友協会大ホールで、主にシュトラウス一家のワルツやポルカを演奏する。その模様は世界に中継される最も有名なコンサートである。1939年に、クレメンス・クラウスの指揮により初めて開催された。以後、ボスコフスキー、クライバー、マゼール、アバド、小澤征爾など13名がその指揮台に立っている。2008年はフランス人のジョルジュ・プレートルが指揮をした。
 これは、20年前の初めてカラヤンが指揮台に立ったときのDVDである。カラヤン79歳の映像だが、やや歩行が困難になっている。その2年後の7月に亡くなった。この頃のニューイヤーコンサートはゲストも登場して今より華やかであったように思う。1987年もキャスリーン・バトルがゲストで登場して「春の声」を歌った。当時、ウイスキーのCMで「オンブラ・マイ・フ」を歌って人気があった時でグッドタイミングであったそうに思う。38歳のバトルが真っ赤なドレスで歌う姿はとても印象的である。
 なお、2009年はダニエル・バレンボイムが指揮をするそうである。 

ソニークラシカル SRBR-1303 DVD-VIDEO (録音) ★★★★★ (2008.01.12)

(32) 協 奏 曲

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 作品73「皇帝」
ヴラディーミル・アシュケナージ (ピアノ)
ズービン・メータ (指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 壮大な楽想、華麗な曲、完成度の高さ、風格などを総合すると、第5番は「皇帝」という名に相応しい絢爛豪華な大曲である。対照的に女性的な優しさを持つ第4番とは交響曲第5番「運命」と第6番「田園」の関係によく似ているように思える。
 第4番が作曲された頃は、運命や田園、ヴァイオリン協奏曲等が作曲が進んでいた頃で、ベートーヴェンは最も充実していたと思える。いきなり独奏ピアノのソロではじまったり第3番では見られなかった手法が取り入れられて第3番より充実したものと思える。第4番は、最も抒情的で幻想的な曲である。
 第5番は、1809年にウィーンがナポレオン軍に攻撃され戦乱の最中に作曲された。現在、世界で最も多く演奏され、愛好されているピアノ協奏曲は、ピアノと管弦楽によって導きだされる響きは爽快感を伴って聴く人心を打つのはこの第5番でなかろうか。「皇帝」という名は、ベートーヴェンが付けたものではなく、二説あるそうで、内容が皇帝の姿を彷彿させるというものと、古今のピアノ協奏曲の中で規模・内容の点で皇帝という名に相応しい曲であるというものである。ピアノが入った交響曲といった感じがする。
 アシュケナージとメータの演奏は、1985年のレコード・アカデミー賞を受賞した名演奏である。 

ロンドン F00L-23016 デジタル (録音) ★★★★★  (2007.10.28)

(31) そ の 他

昭 和 の う た
長崎の鐘 古城 硝子のジョニー 誰か故郷を想わざる
影を慕いて 夜霧よ今夜も有難う 湯の町エレジー 
星影のワルツ サーカスの唄  憧れのハワイ航路 
赤城の子守唄 ダンスパーティーの夜 別れの一本杉
煌めく星座
畑  儀 文 (テノール)

  クラシック歌手が、演歌など歌謡曲を歌っている。通常クラシックの発声法で、演歌を歌っているのを聴くとオリジナルの歌手のイメージがあり聴けたものではない。そのような思いがあったが、購入してみた。「長崎の鐘」は、古関裕而作曲の歌曲のような作品であり、畑儀文も一言一言丁寧に歌っていて納得する歌に仕上がっている。「古城」は、三橋美智也が歌ったもので民謡調演歌である。聴いてみて驚いた。こんな古城があるのかと思うような歌になっている。これは歌謡曲でなく、第二の荒城の月と思われる歌になっている。別れの一本杉などは、春日八郎が歌った演歌中の演歌であるので、危惧されたがそれを払拭するような別れの一本杉になっている。
 クラシック歌手が、日本の歌を歌うと何を言っているのかわからないような歌い方をする。これでは、歌の良さが全く聴くものに伝わらない。畑儀文は、そんな歌い方でなくきれいな発音で丁寧に歌っていて格調の高い歌謡曲のアルバムになっている。一度聴いてみることをお薦めする。

DENON COCQ-83541 デジタル (録音) ★★★★ (2007. 9.15) 
 
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